非力なPowerBook Duo 210の究極チューンアップ、RAMディスクの起動ディスク化にいよいよ挑戦です。
手持ちのDuo 210には最大の24MBのメモリ
(後日談あり)が既に実装されていますが、この24MBという限られた広さにRAMディスクと通常のメモリエリアとを確保しなければなりません。使用するシステムソフトウェアはJ1-7.1.1です。
今回お世話になるMaxima 3.0Jは、ハードディスクに比較して格段にアクセス速度が高いRAMディスクを、実際に消費するメモリの約2倍の容量で使用できるようにするコントロールパネル書類です。Command+Control+Power Keyによる強制再起動時にもRAMディスク内のデータが保持されるほか、システム終了時や任意のタイミングでRAMディスク内のデータをハードディスクにバックアップできます。また、RAMディスク上のシステムがクラッシュした場合、1回の再起動のみで、ハードディスク上のバックアップファイルからシステムフォルダを含むすべてのデータをRAMディスクへ復元して、そのまま続けてRAMディスクからブートしてくれます。
MaximaでRAMディスク容量を2倍にすると、RAMディスクが半分以上埋まった段階でデータの圧縮が始まりアクセス速度が(マニュアルによると「わずかに」)落ちるので、Maximaによるデータ圧縮ができるだけ行われないように、
(設定するRAMディスク容量の半分)−(頻用するNetscape Navigator 2.0のディスク占有量2MB)
を目標にシステムをシェイプアップすることにしました。大まかに記載すると、システムから・・
・使用しないフォントを削除
・ディスプレイ上もプリントも文字にジャギーがでるがTrueTypeフォントは潔く削除
・不必要な機能拡張書類を削除
・不必要な、あるいは別のドライブに移しても機能するコントロールパネルを削除
・アップルメニュー内のデスクアクセサリのうち、不必要なものは削除、たまには使う
ものはエイリアスで代用
というようなことを実行しました。
職場の
LANへの接続方法がDHCPなのでOpen Transport 1.1.1(とAppleTalk 1.1)を使用しなければならない分、ファイルサイズがかさみますが、上記の工夫でシステムフォルダは11MB、システムソフトウェアが占めるメモリサイズは5MB弱まで小さくなりました。
どの程度のメモリをRAMディスクに振り分けるか試行錯誤した結果、以下のように落ち着きました。
-----------------------------------------------------------------------
Maxima:「RAMディスク容量を倍にする」にチェック→RAMディスク容量28MB
(実際のRAM使用量14MB、残りのメモリエリアは約10MB)に設定
RAMディスク:13.3MB使用、13.8MB空き(使用内訳:システムフォルダ 11MB、
Netscape Navigator 2.0 Folder 2MB、TeachText 39K)
ファインダメニュー「このマッキントッシュについて」:メモリ合計24.576K、
システムソフトウェア4693K、Netscape Navigator 2.0 4296K(メモリ推奨
サイズに設定)、最大未使用ブロック1231K
-----------------------------------------------------------------------
かなり窮屈ではありますが、何とか目標内に収まりました。
せっかくRAMディスクを起動ディスクにしたので、バッテリ
(特製「詰め替え君」)駆動時の節電の目的で
バージョン7.1よりも詳細に設定できるPowerBookコントロールパネル 7.3.1で、ハードディスク回転停止を最短の1分に設定しました。
RAMディスクから起動してみると、まずはアイコンパレードがパタパタと明らかに速くなったことに気付きます。
また、ことえりのカナ漢字変換の際にハードディスクに読みに行かなくなった(これはRAMディスクにシステムを構築しなくても、
ことえりTunerでも同様の設定にできますが)ことはもとより、日本語入力にことえりを使用すると時々キーを叩いてからその文字がディスプレイに表示されるまでになぜか時間がひどくかかる問題が、RAMディスク起動下ではまったくなく、日本語入力が非常に快適になりました。
Netscape Navigator 2.0でのウェブブラウジングやメール閲覧などの際にも、めったにハードディスクが回らなくなりました。一方、ウェブページの描画速度はほとんど変わらないように感じます。
バッテリでの稼動時間は、ワープロ作業をのんびり行って少なくとも4-5時間は使えるようです。ハードディスクから起動した状態と正確に比較したわけではありませんが、ともあれこれって凄いだす。
恒例のディスクアクセス速度のベンチマークを載せておきます。B'sTime 1.2.1を使用したのですが、RAMディスクを測定すると、測定終了時に必ずクラッシュしました。RAMディスクの測定値は、RAMディスクを起動ディスクとした状態のものです。比較対象のハードディスクは、内蔵の514MB(もちろんSCSI接続ですね)で、B`sCrew 2.1.8のドライバを使用しています。ハードディスクの結果は測定を繰り返しても安定しているのですが、RAMディスクでは測定の度になぜか値が大きく変動したので、3回測定した結果の範囲を記載しておきます。
------------------------RAMディスク(Maxima 3.0)----内蔵SCSIハードディスク
=======================================================================
Sequential Read (kbite/sec)----283.78〜928.18--------------884.21
Sequential Write (kbite/sec)--2181.82〜5793.10-------------861.54
Random Read (kbite/sec)------2947.37〜4000.00-------------844.22
Random Write (kbite/sec)-----6000.00〜6222.22-------------852.79
Transaction Read-----------------937〜1200-----------------73
Transaction Write----------------625〜810-----------------165
Seek Time (ms)-----------------31.5〜33.8------------------12.0
この結果からは、基本的にRAMディスクのパフォーマンスは桁外れに高いのですが、Sequential Readがイマイチなのに加えて、Seek Timeが異常に遅いのが目立つ、といったところでしょうか。ちなみに、ハードディスクから起動してRAMディスクを測定すると、Sequential Read/Write、Random Read/Writeのいずれも2000前後から7000超までの値を示し、Seek Timeは7〜8.8と改善します。なんでじゃ?
いずれにしても、PCとしての基本性能のひとつである文字入力のレスポンスが改善したので大満足です。Duoシリーズの中で最もCPUの遅い210を、発売開始(1992年10月)後13年も経ってから入手した甲斐がありました!(?)
今後は、さらにシステムフォルダのサイズを小さくするために、削除できないコントロールパネルや機能拡張書類をエイリアスで代用する試みに挑戦したいと思います。
[C] 管理人のみ閲覧できます